2022-12

倒産列伝

倒産列伝013~バブル清算期の記憶「鬼の形相、仁王立ちでお出迎え」⑤

 私のこの話で、大いに威圧してきた白髪の鬼のオーラが急速に萎んでいくのを感じました。  「ざまあみろ!!」  と言いたいところでしたが、私はそんな気持ちにはなりませんでした。  何十年もどっぷり浸かったこの仕事で...
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倒産列伝013~バブル清算期の記憶「鬼の形相、仁王立ちでお出迎え」④

鬼 :「世間では、次の破綻銀行はウチではないか?と持ちきりだね。」  「自覚していたんだ」と私は思いました。  地方都市とは言え首都圏の大都市、その代表的地方銀行は都市銀並みの権威を誇っていましたが、バブルに踊...
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倒産列伝013~バブル清算期の記憶「鬼の形相、仁王立ちでお出迎え」③

 通されたフロアに、もっと驚きました。  3階は銀行のフロアだったはずで、支店長とか二人目の鬼にお出迎えされるのかと思ったのですが、大きく拍子抜けしました。  なんとそのフロアには誰もいなかったのです。つまり、もぬけの...
倒産列伝

倒産列伝013~バブル清算期の記憶「鬼の形相、仁王立ちでお出迎え」②

 世の中でも大事としてニュースになった日本長期信用銀行の破綻、私の会社も当時お付き合いがありました。  バブル後期、元政府系銀行ということでヒラの融資担当でも当社迎賓用の車止めにハイヤーを止め乗り込んできて、商談が終わるまで...
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倒産列伝013~バブル清算期の記憶「鬼の形相、仁王立ちでお出迎え」①

 与信管理の実務では、当然に自分の属する会社よりも規模や年商、社会的地位の高い企業を与信する機会が多くあります。  今でもそんな企業相手には「審査の必要なし」としてスルーしてしまう審査担当もいる事でしょう。   ...