倒産列伝

倒産列伝014~バブル清算期の記憶2「独自の防衛策」⑤

C役員:「ちょっといいかな?」 私  :「はい、なんでしょうか?」  デスクの後ろから私の肩越しに長身のC役員が覗き込み声をかけてきたのでした。  目は笑いながらも声のトーンから、今回の件で言いたい事があ...
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倒産列伝014~バブル清算期の記憶2「独自の防衛策」④

   あれから8年以上の歳月が経って世の中はリーマン前夜に踊っておりました。  でも依然、当社は(私は)根気強くこの独自の制度を続けておりました。  途中何度も見直しの機会はありましたが、この制度には過去...
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倒産列伝014~バブル清算期の記憶2「独自の防衛策」③

 C社の破産を知ったのは、出向先の役員会の準備をしていた時でした。  知らせを聞いた私は、出向先の役員会室の窓から影絵のように映る夕暮れ時の富士山を見ながら、つぶやいてしまいました。  「あぁ・・・来てしまったなぁ。」...
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倒産列伝014~バブル清算期の記憶2「独自の防衛策」②

 その事件、当時の私の会社では起こるべくして起こったものでした。  絶頂から急降下し赤字が数年続いていた状態で、市場から求心力を無くした代表は副会長に退いて、異業種業界でプリンスと称されていた人物を招致したのですが、...
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倒産列伝014~バブル清算期の記憶2「独自の防衛策」①

 与信管理実務者を長年やっておりますと、いろんな経験を致します。  与信管理体制を構築するに、机上の理論を用いて早期に構築し上層の期待に応える事も大事ですが、それよりも経験で学んだことを優先し、じっくり考えてルール化していく...
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倒産列伝013~バブル清算期の記憶「鬼の形相、仁王立ちでお出迎え」⑤

 私のこの話で、大いに威圧してきた白髪の鬼のオーラが急速に萎んでいくのを感じました。  「ざまあみろ!!」  と言いたいところでしたが、私はそんな気持ちにはなりませんでした。  何十年もどっぷり浸かったこの仕事で...
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倒産列伝013~バブル清算期の記憶「鬼の形相、仁王立ちでお出迎え」④

鬼 :「世間では、次の破綻銀行はウチではないか?と持ちきりだね。」  「自覚していたんだ」と私は思いました。  地方都市とは言え首都圏の大都市、その代表的地方銀行は都市銀並みの権威を誇っていましたが、バブルに踊...
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倒産列伝013~バブル清算期の記憶「鬼の形相、仁王立ちでお出迎え」③

 通されたフロアに、もっと驚きました。  3階は銀行のフロアだったはずで、支店長とか二人目の鬼にお出迎えされるのかと思ったのですが、大きく拍子抜けしました。  なんとそのフロアには誰もいなかったのです。つまり、もぬけの...
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倒産列伝013~バブル清算期の記憶「鬼の形相、仁王立ちでお出迎え」②

 世の中でも大事としてニュースになった日本長期信用銀行の破綻、私の会社も当時お付き合いがありました。  バブル後期、元政府系銀行ということでヒラの融資担当でも当社迎賓用の車止めにハイヤーを止め乗り込んできて、商談が終わるまで...
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倒産列伝013~バブル清算期の記憶「鬼の形相、仁王立ちでお出迎え」①

 与信管理の実務では、当然に自分の属する会社よりも規模や年商、社会的地位の高い企業を与信する機会が多くあります。  今でもそんな企業相手には「審査の必要なし」としてスルーしてしまう審査担当もいる事でしょう。   ...